2018.03.21

ホームページ制作費用・目的別の相場一覧

これからホームページを作成する方、ホームページをリニューアルされる方、スマホ対応やWordPressなどのCMSでホームページを自分たちで更新できるようにされたい方はその費用がどれくらいかかるのか調べられたり、見積もりを取ろうとされているのではないでしょうか。

調べて見たら相場としても10万以内のものもあれば、50万-100万、または数百万というものまであり、一体どこに違いがあるのかわからないのではないでしょうか。
そこで、

  • ●  ホームページ制作会社における費用の考え方
  • ●  ホームページ制作の作業内容
  • ●  目的別・価格帯別のホームページ制作会社の探し方・相場

 
について説明したいと思います。
 
※WordPress(ワードプレス)世界的に利用者の多い、ソフトウェア。難しい専門知識を使わず、ホームページの更新ができる。
※CMS(content management system コンテンツ管理システム)。難しい知識を必要とせず、担当者がスムーズにホームページを更新できる仕組み。
 
 

大前提 作業の手間×付加価値でWEB・IT業界の費用は決まる

 

作業の手間=制作会社の人件費・工数

ホームページに限らず、WEB・IT業界の費用の考え方ですが、既製品(パッケージなどのあらかじめ用意された製品)ではなく、お客様の要望に合わせて作る場合(オーダーメイド)、制作会社の人件費が全てのベースとなって費用は決まります。
 
つまり原価です。WEB・IT業界は何かモノを仕入れて、売っている訳ではないため、仕入れ・原価=人件費となり、業界の用語としてはスタッフの稼働量を工数、人工という言葉を使います。
 
例)「スタッフが1ヶ月稼働=1人月、スタッフが1日稼働=1人日の工数がこの作業ではかかります」みたいな言い方です。
つまり手間がかかる、時間がかかる作業の場合、その日数に応じて金額が高くなるということです。
 
例えば、デザイナーの給料が月40万の場合、20営業日として計算すると1日の原価は2万円となります。
このデザイナーが5日稼働する場合は2万×5日=10万の原価がかかるということです。
これは制作会社の利益を載せていないあくまで原価レベルでの話です。
この考え方が金額のベースとしてあります。

 

希少性・付加価値とは

次に希少性・付加価値の考え方があります。
 
ホームページを作るのみだと作れる会社も現在はたくさんあります。
また、全くの素人でも少しホームページに関して勉強すれば、制作自体の難易度は高くないです。
 
ホームページ制作と一言で言っても、実は作業範囲も作業内容もかなり違いがあります。
 
以下でホームページ制作を簡単に済ませる場合と全力でやる場合の例をあげて説明します。
 

【一番簡単な作業範囲・作業内容の場合】

  • ●  ホームページをアップするサーバーを用意する。とにかく安いサーバーを選択。
  • ●  ページをデザインし、実装し、サーバーにアップする。質はおいておいてとにかく作るというレベルです。

 
これが作るのみの基本的な作業になります。
 
 

【質を考慮し、全ての作業を全力でやる場合】

  • ●  WEB戦略の立案

ホームページを土台としたWEB戦略を立案する。
例えば、広報、営業、採用etc様々なものに活用するためにソーシャルメディア、広告、オウンドメディア、メールマガジンをホームページと絡め、効果を高められるようにホームページのあるべき姿を考えるなどです。
 

  • ●  マーケティング調査

企画・プランニングのためにマーケティング調査を行う。
これは企画・プランニングの根拠となるデータ、Web上でどのようなニーズがあるのかを調べるというイメージです。
 
 

  • ●  企画・プランニング

ホームページの目的に合わせて、誰にどのようなコンテンツを提供するべきなのかという企画・プランニングを行う。
年齢、どのような嗜好性を持った人のどのようなニーズに答え、解決できるホームページにするべきなのかという定義や優先度づけなどを行います。

     
     

  • ●  SEO設計

集客が目的でホームページを制作する場合にはSEO設計、キーワード調査を行う。
どのキーワードでどれくらいのニーズ(検索ボリューム)があるのか、上位表示が可能なのかなどの各種調査です。

     
     

  • ●  コンテンツ案

コンテンツ案を考える。企画・プランニング時点で誰にどのようなコンテンツを提供するべきなのか方向性は決まっていますのでそれを具体的なコンテンツに落とし込みます。

     
     

  • ●  ホームページ設計

ホームページ設計をする。わかりやすい情報整理やURL設計、回遊性を考慮したコンテンツの配置など各種設計を行います。
 
 

  • ●  デザイン・ライティング

顧客を魅了するライティング・デザインを作る。
 
ライティングも説明ページ用としてお客様側で用意するのか、SEOを意識したライティングをしてもらうのか、セールス用のセールスライティングをしてもらうのか様々です。
 
デザインについても写真などの素材をお客様側で用意するのか、撮影してもらうのか、写真ではなく、描きこみが必要なイラストが必要なのか、ロゴも作ってもらいたいのか、アニメーションや動画も使用したいのかなどでも費用は全然変わってきます。
これらも基本的には作業の手間や求める質から費用は決まってきます。
 
 

  • ●  コーディング

ただ、表示されればいいというレベルではなくSEOを意識したコーディングを行います。Googleなどの検索エンジンにSEOを意識したコーディングを行うことで、適切にお客様のページを伝えることができ、集客に強いホームページになります。
 
 

  • ●  システム

お問い合わせフォームやブログやお知らせなどの更新システムなどのシステム対応です。
ホームページも紙のパンフレットをWEBで置き換えましたといういわゆる静的なページだけではなく、検索結果を表示させたり、予約フォームを用意したり、紙だけではできないような人がやることを代替できます。こちらはいわゆる動的なページとも言います。
 
 

  • ●  スマホ対応

スマホ対応とはiphoneやAndroidなどのスマートフォン用端末でホームページを見た時にパソコンでの見た目ではなく、スマートフォンで見やすい見た目にするということです。
スマホ対応を行う場合には、設計、デザイン、コーディングでスマホ分についても対応するための工数が発生します。
 
 

  • ●  ディレクション

ホームページ制作の現場責任者のようなイメージです。ホームページの品質管理、スケジュール管理などのマネジメントやお客様とのコミュニケーションなど各種調整を行います。
 
例えば、小さな犬小屋を作る場合なら設計図(企画・要件・仕様書)なしに大工一人で試行錯誤しながら多少間違っても修正しながら作れるかもしれません。
 
これがもし、六本木ヒルズやスカイツリーなどの大きな建物ならどうでしょうか。
設計図(企画・要件・仕様書)なしに大工(プログラマー)のみで作れそうでしょうか。
現場監督(プロジェクトマネージャー・ディレクター)を配置し、現場を管理し、きっちりとした設計図を作り、品質管理やスケジュール管理をするのではないでしょうか。
 
ホームページも同じです。数ページレベルなら特に管理するものもなく作れますが、数十ページ以上となるとしっかりとディレクターを配置して、管理をしてくれる体制を用意してもらうべきです。
 
 

  • ●  対応ブラウザ・バージョン

ホームページを閲覧するためのブラウザはメジャーなもので、IE(Internet Explorer)、Google Chrome、Firefox、Safariなどがあり、それぞれにバージョンというものがあります。
 
簡素に済ませる場合にはメジャーなブラウザの最新バージョンのみ保証してもらう事が多いです。
 
ただし、ホームページの利用者の特性によってはバージョンアップをあまりしていないユーザーが多いとか、1人のユーザーにも不便をかけない費用をかける価値があるような商材を扱っている場合などでは少々古いバージョンにも対応してもらうべきです。
 
これらも費用との兼ね合いですが、対応ブラウザ数が多く、古いバージョンに対応してもらう方が手間がかかるため、費用がかかります。

 

 
いかがでしょうか。
 
ここまでくるととても素人がちょっと勉強すればできるなとは思われないと思います。
 
こういうことが希少性・作業範囲ということです。
 
制作会社もこれらの作業を1人でやるわけではなく、それぞれの専門家が何年も経験を積んだ上でそれぞれの役割の価値を提供しています。
それぞれの作業においても世の中でできる人が多い難易度の低いものから、できる人が少ない難易度の高いものまで様々です。
難易度の高い希少性の高い作業については値下げをする必要もなく、付加価値が高いため費用が高くなります。
 
このあたりの価格帯は各制作会社によって様々です。
よくある傾向としては作るフェーズよりは戦略や企画立案系、集客などの設計、マーケティング系の業務は費用が高い傾向はあります。
いわゆる手を動かすというよりは知識・アイデア・問題解決能力などで勝負する領域です。
 
こちらも家に例えるとイメージしやすいと思うのですが、家を建てる場合、建築士・設計士、現場監督よりも作り手の大工の方が人数自体は多いでしょう。
人気の建築士、設計士ですと費用は高いんだろうなと想像がつくと思います。
 
また、これらの作業内容も会社によって言い方がまちまちだったり、作業範囲が違ったりするため簡単に判断はできないのが現状です。
我々専門家でもなんとなくの相場感はわかっていますが、手を動かす制作費用以外については聞いてみないとわからない、ブレが大きいというのもあります。
 
上記のようにどれだけの作業を頼みたいかで大まかな費用は決まります。
 

ここから価格帯別、目的別にホームページ制作会社の特徴・注意点・ポイントを紹介していきます。

目的別のホームページ制作会社の探し方・相場

 

【無料・一部有料型】自分たちでホームページを制作

とにかくホームページが必要。ありさえすれば良いという場合には月額利用無料や一部有料のホームページパッケージを利用することになります。
 
ホームページを作成できる環境が業者側で用意されており、レイアウトを自分たちで考えて配置し、テキストや画像は自分たちで用意したものを当てはめていくような作成方法となります。
簡単なホームページを作るためのHTMLの知識はあった方が良いですが、基本的にはなくても使えるようになっています。
 
街の小さなショップや税理士・司法書士などをやられている方でホームページは一応用意しておきたい、しかし、今は予算がないので安く済ませたいという目的の方には良いと思います。
 
見た目も綺麗なパッケージも多く、やり方次第では中途半端に制作会社に頼むよりも綺麗なものができます。
 
【有名な無料パッケージ】
jimdo

wix

amebaownd
 
 

【低価格 〜30万】テンプレートを利用したホームページ制作

業者側であらかじめテンプレートを用意しておき、お客様側では用意されたテンプレートで限られた選択肢からデザインを選び、画像やテキストも自分たちで用意という事が多いスタイルです。
 
作業の手間×付加価値でWEB・IT業界の費用は決まる
と説明しましたが、
作業の手間をこうする事で省いているため、低価格での提供が可能になります。
 
あらかじめ多くのことが決められており、お客様ごとに完全フルオーダーのカスタムメイドというわけではありません。
そのため、しっかりと話を聞いてもらってこだわりのある好みのデザインのホームページにしたいとか、集客などの何らかの目的を達成するためのホームページを作りたいという人には向いておりません。
 
前出の【無料・一部有料型】自分たちでホームページを制作
というものと違う点は自分たちで作るのではなく、制作会社側で作ってくれることとなります。
 
ただし、ここの価格帯は業者によっては無料のパッケージよりもデザインがダサいパッケージであったり、作りがよくなさすぎるためSEOが極端に弱かったりと注意が必要です。
 
また、業者によってはリース契約という支払い方法があるのもこの価格帯の特徴ですが、いい話はあまり聞きません。
 
全ての業者が悪い会社では当然ありませんが、質が低く、本来やりたかった目的と合っていなかったとお客様が後悔されている話をよく聞く価格帯です。
 
ホームページ制作の目的を明確にした上で、その目的に合致した大丈夫な業者を選択できる方以外は、中途半端にこの価格帯のテンプレート業者を選ぶのは基本的にはお勧めしません。
それなら、完全に自分たちで作ってしまってほぼ無料で済ませるか、もう少し予算を用意するかのどちらかを基本的にはお勧めします。
 
また、注意が必要な点としては、こういう格安業者は入り口の初期費用が安かったり、月額1万以下などで導入はしやすいのですが、これをやる場合にはカスタマイズが発生して、5万です、10万ですと柔軟性がなく、ちょっとした対応が妙に高いことも多く、結果として成果も出ず、費用が高くなることもあります。
 
またはページ数が少ない場合でどうしても自分たちでやりたくなく、予算も用意できそうにない場合には信頼できるフリーランスに頼む方が良いかもしれません。
 
 

【標準価格 60万〜100万】オリジナルのフルオーダー型

金額はページ数やデザインのこだわり具合により異なりますが、デザインにテンプレートを使用せず、お客様のご要望を伺いながら、希望のデザインのホームページ、世界にひとつだけの自分たちだけのホームページを作りたい場合に多い価格帯です。
 
ページ数やこだわり具合によりますが、標準的なホームページ制作の価格ですので制作会社の選択肢も広くなると思います。
 
ただし、注意が必要な点としては制作会社選びさえ間違えなければ大丈夫というわけではなく、質に関しては制作会社選び以上にその担当者次第という面の方が強いです。
 
なぜなら、ホームページはありもののパッケージを提供ではなく、人が作るためです。
自動車のようにどの販売店から買っても同じ品質というわけにはいきません。
 
大手の制作会社であればあるほど、経験豊富な担当者から入社したての新人までその経験レベルは様々です。
その点、しっかりした制作会社の方が質を担保するために品質チェックの体制が整っていたり、ちゃんとしたワークフローが存在し、質を確保しようとはしています。
 
ただし、商売なので優良な顧客様から優先的に良い担当者をあてようとします。
 
少人数の制作会社の場合には、人数が少ないため、その制作会社の実績によいものがあればその実績を担当した良い担当者に当たる確率は高くはなります。
 
いずれにせよ、担当者のレベルを把握されると良いと思います。
 
 

【高価格 100万〜】戦略的にホームページを活用したいコンサルティング型

ホームページをただ作るというのではなく、お客様の課題を解決するためにホームページを活用しますというスタイルです。
 
具体的には見込み客を集客したいなどのWEBマーケティングの領域や売上アップなどのアップセル・クロスセル目的の成約率を高める領域、お客様に感じてもらうイメージを作るなどのブランディングの領域などです。
 
ヒアリングやコンサルティングに時間をかけ、各種企画段階から手伝ってもらったり、お客様側で目的が明確な場合にはそれ以降のコンサルティングから入り、目的の達成や課題を解決するためにホームページはどうあるべき、またホームページを絡めてソーシャルメディアやオウンドメディア、広告、PRなど成果が出るものはホームページを土台として何でもやるという形です。
 
ここまでくるとホームページ制作の制作能力は当然として、差が出るところはマーケティングやコンサルティングの能力となります。
 
いわゆるホームページ制作会社でここができる会社はあまり聞いたことがありません。
ホームページ制作会社の売り物=ホームページを作ること
がメインだからです。
 
大手の広告代理店やWEBマーケティング会社、WEBコンサルティング会社などがチームを組みながら行うことも多い領域です。
 
ただし、費用はかなり高くなることと、担当者によってはすぐに広告や何か即売れるものや売りやすいものを提案されることもあるため、注意が必要です。
 
戦略的にホームページを活用したいコンサルティング型は私たちが一番得意な領域です。
本当にWEBを活用されたいのは大手のお客様だけではないため、大手の広告代理店ほどの費用ではなく、サービス提供をしております。
 
 

ホームページの作成費用・相場のまとめ

ホームページは作る量、その求める質により費用が大きく変わります。
 
少しでも安く費用を抑えたいのは当然だと思いますが、思っていた目的が達成できない場合には結果として費用が高くなります。
 
まずはホームページを作る目的を明確にし、その目的にあった制作会社を選ぶことが大切です。
 
WEBからの売上、集客など成果にお悩みであれば私たちにご相談ください。
確実にメリットがある情報をご提供させていただきます。